今回は、SE ( システムエンジニア ) として、
 様々な企業を支えるシステム開発を数多く手がけ、
 現在は、事業統括責任者 ( プロジェクト・マネージャー )
 としてご活躍中の
 日本ユニシス株式会社   技術統括部副部長
  白井久美子さん にお話を伺う、後編です。




世代間ギャップの解決策は 理解 & 共感
 
ロズリン:人材の教育の大切さは誰もが実感していますが、白井さんも
      以前からご関心が高かったのでしょう?

白井:教えることは嫌いではないのですが、最初に教師の道を断念した
    のは、恩師の「理想の教育なんて無理だよ」という言葉が発端でした。

    私自身、塾の講師のような比較的自由度の高いやり方が合って
    いるんですよ。

ロズリン:今の若い人たちを見ていて思うことは。



白井:競争を好まないのが特徴ですね。仲良く仕事して、そこそこ
    幸せならOK、あとは好きなことができれば満足。

    会社で一番になってやろうとか、たくさん稼ぎたい、これができる
    ようになりたい … のようなハングリー精神は、あまり見られません。

    近々、某大手銀行の女性管理職600人を対象にレクチャーをする
    予定ですが、 「 今どきの部下との上手なコミュニケーションとは
    どういうものなのか知りたい 」 という現場の声が依頼のきっかけ
    だそうです。

ロズリン:かつてと同じやり方で下の世代に接してもダメだということまでは、
      みんな分かってきているんですが。

白井:私が新人だった当時は、
    苦しい中でもがんばる、
    いわば 「 耐えるのよ!」の
    タイプが主流でした。
    でも今は
    「 辛かったら泣いちゃえ 」
    でないと。
    楽しくて、ワクワクするような
    遊び感覚が入っていないと、
    仕事のモチベーションが保て
                                                  ないようですね。

 そんな彼らには、かつてのような鬼軍曹タイプの上司や先輩では受け入れ
 られませんから、こちらも発想を変えて、彼らの価値観を理解し、同調して
 いく努力が要ります。

ロズリン:悩みも多いけれど、成長する姿を見るのは嬉しいでしょう?

白井:それはもちろん嬉しいですよ。励まして応援してくれる人もいますから。
    でも以前は私、コワい上司と思われていたから …。
 
ロズリン:そうなんですか?

   

白井:他部署とのミーティングなどで、初対面の人から
    「 白井さんはおっかない人だと思ってたけど、違うんですね 」 と
    よく言われます。
          よほど噂になってたんでしょうか。
 
ロズリン:私も役員になったときは、社内でかなり反発に遭いましたが、
      私自身にも原因があることに気づいてから、人間関係も徐々に
      改善していきました。

      私ものちに「あなたはこわい人だと思っていた」と言われましたもの。

白井:かつて、出向先の子会社で社長を3年務めましたが、当時の経営者の
    交流会で、ある社長さんから
     「 若いのにおっかない顔してると、人も仕事も逃げていくよ。 経営者と
     いうのは、寛大に、平静に、みんなの母のように構えているべきだ。
      仕事のほかにも、趣味や世間話や、いろいろな分野で人と交流できる
     ことが大切なんだよ
」 と言われました。

    それからしばらくは、自分という人間の幅をどうやって広げるかを、懸命に
    考えていました。

    豊かな人生は、仕事や趣味など、いろいろな要素のバランスがあってこそ
    成り立つということですよね。
 
 
充実した人生で大切にしたいこと
 
ロズリン:やはりSE ( システム・エンジニア ) になってよかったですか。

 
 白井: これまでのコンピュータ業界は、苦しいこと
     もあったけれど、楽しかったと思っています。

     とにかく仕事が好きで、20代から30代は
     寝ずにがんば
って働き通しました。
     今では難しいですが… (笑)。

     会社に泊まっての徹夜も辞さず、男顔負けの
     働きぶりでした。                          

     子どもが生まれてからも、産休をあまり取らず
     に職場復帰しました。 
     … その娘も、今は中学2年になりました。


 
  ロズリン:娘さんは、お母さんのがんばりを
        そばで見て、どう思っているでしょうね。

  白井:どうなんでしょう …
      「私はあんなにバリバリ働きたくない」とか、
      もしかしたら反面教師になっているかも知れ
      ませんね (笑)
 
  ロズリン:これからの、お仕事における目標は。


白井:英語を駆使しながら、グローバルな規模での事業展開によって
    ジャンプアップしていきたいです。

    常に大きな職責を目標に置いて、全グループを成功させられる、より大きな
    スパンでの仕事をしていけたらと思っています。
 
ロズリン:オフの日はどんな風にお過ごしですか。 テニスは今も?

   白井:さすがに昔ほどは走れないので、テニス
       よりゴルフのほうが多いですね。

       フラワーリース作りや、自分でデザイン
       するプランターのガーデニングに凝った
       時期もありました。

       最近のマイブームは、この3月から飼い
       始めたトイプードル。

               先日2匹に増えまして、服を着せたりして可愛がっています。
               今度、この子たちの服を手作りしようと計画中です。


ロズリン:休日はご家族ともご一緒に?

白井:主人とは仕事の話はめったにしませんし、趣味も共通のものはないのですが、
    彼は料理がとても上手なので、彼が作ってくれたお料理を娘と食べる、という
    のが週末の家族団らんの過ごし方です (笑) 。



ロズリン:最後にもう一つ、プライベートでの夢を。

白井:ささやかですが …    娘を留学させたいですね。

    娘に学校や街中を案内してもらったり、一緒にショッピングしたりホビー
    スクールに通ったりするのが、親としての夢です。
    さらに国際結婚でもしてくれたら (笑)、もっと交流の幅が広がるかな、とか。

    自分が留学できなかったせいもあって、海外での生活には今でも憧れを
    抱いています。
  


<インタビュー感想>

 サンギでは現在、新卒ではなく中途採用がメインですが、その熱心さと努力を
 考えると、本当に恵まれていると思います。

 全ての方にあてはまるわけではないと信じたいですが、最近の若い方々の仕事
 に対する姿勢、本人の成長を思えばこその指導を、受け止められない弱さには
 驚きました。

 企業における女性の労働環境は、社会の意識の変化とともに改善されたとはいえ、
 男性と同等に活躍することは、出産など女性であるがゆえ果たさなければならない
 役割は今もハンディとなり、苦労や負担が想像以上に大きいことを改めて感じました。
 
 ご苦労を乗り越えながらも、ここ数十年で大きく革新を遂げてきた業界の中で、
 常に学ぶ姿勢で家庭とのバランスを取りながらもご活躍する白井さんに、
 今回またパワーをいただきました!