6月17日の前編に続き、フリーの歯科衛生士高井悦子さんのインタビュー後編です!
青山にあるレストランCasita でお話を伺いました。


気持ちを切り替え、キャリアのスタートを
      
ロズリン:高校生と中学生の息子さんがいらっしゃるとか。
これまで、育児とお仕事の両立で苦労されたことは?
 
高井:私の場合、育児のために4年ほどブランクがありました。
復職のきっかけは、ふと「自分はこれで終わっちゃうの…?」という
気持ちになったこと。
もともと外に出るのが好きで、人と関わりたいほうなんですよ。
なので、幼稚園の子どもを登園させてからでも、ぎりぎりまでできる
短時間の仕事を紹介してもらい、再開することができました。
その環境にはいまでも感謝しています。

 
ロズリン:育児後の職場復帰が難しい、と悩む人が多いようですが。

 
高井:確かに、全く中断なしにキャリアを長く続けている歯科衛生士は、とても少ない
です。以前に習った知識を忘れたとか、新しい知識がなくてついていけないという不安の
ために、職場復帰をためらうケースは多いと聞きますが、私自身は新しい環境に飛び
込んでがんばって続けて良かったと思っています。

この仕事は基本的に、ずっと勉強していこうという前向きで謙虚な姿勢が、結局は
一番大切なのでしょうね。
 
大学の同窓会幹事をしている関係で、「今やっている仕事について、学生に話をし
てほしい」といった依頼が来ることがありますが、このようなスタイルで働くこともで
きますし、やりがいやお仕事の魅力をお伝えし、現状の歯科衛生士の離職率の高さ
に歯止めがかかれば、という思いで協力しています。
 
 重要な子どもへのケア指導 
 
ロズリン:ご自分のお子さんたちの普段の歯のケアで、注意された点は?
 

高井:
小さいときから、定期的に検診に連れて行くとか、歯みがきを習慣づけるとか…
それから、「おやつは一気に食べなさい」と言い聞かせてましたね。
甘いものを長時間だらだらと食べ続けることが、歯には一番良くありませんし。
甘いものよりは、お茶とさつまあげとかシュウマイとか、良く噛んで食べるものを与えた
りしていました。
 

ロズリン:
歯みがきをいやがる子どもに対して、しつけのポイントというと。

 

高井:一種の心理作戦ですが、まずお母さんやお父さんが率先して、自分で歯を磨く
           姿を子どもに示すのが近道です。

 保護者のかたが磨いてあげるときは、子どもが嫌がったり、痛がる
 ところは特に気を付けて力を抜いて。

 結局はスキンシップの問題ですし、いつもは優しいママが、歯みがき
 のときだけコワくなったりしてはいけませんね(笑)。



 
ロズリン:お母さんやお子さんのための口腔ケア指導なども?

 
高井:講師として妊産婦向けや子ども向けの指導のほか、妊婦さんを集めてのランチ
ミーティングといった企画も、これまでに数回行なっています。
私自身の経験も参考にしていただければと。今の若いお母さんたちは、本などでよく勉強
しているかたが多いんですが、まれに「どうせ乳歯だから…」という意識のかたがいるのは
困ります。

それから、お嫁さんとお姑さんが一緒に来られたときは、指導の仕方に少し注意します。

というのは、古い習慣(例えば“食べ物の口移し”など)の弊害について、お嫁さんは家で
意見しにくいこともあるからです。
そういう場合は、プロである私たち歯科衛生士が代わってお姑さんにアドバイスしています。

 
ロズリン:今の日本では、歯の健康管理の意識は人によりけりのようです。
日本人ほど健康診断に熱心な国民はいないとまで言われているのに、歯のこととなると、
定期検診はなかなか習慣化しません。
 

高井:
やはり「歯医者は、痛くなったら行けばいいところ」という根強い意識を変えないといけ
ません。3ヶ月おき程度の定期検診に来る人も徐々に増えてはいますが、痛くなる前に予防
しに行く。という、世の中にしていきたいですし、これらは今後先進国である日本のの大きな
課題ですね。
 
愛犬の歯の健康にも気を配る
 
ロズリン:執筆のお仕事もされていますが、文章を書くことは得意?
 

高井:
以前から、嫌いではなかったですね。…高校時代、ブラスバンド同好会の部長をして
いたこともあり、会報誌を私が作ったり、熱心な活動が認められて部活に昇格したということが
あります。 いまでも仲間とはお付き合いがあるんですよ。
 

ロズリン:
立派な実績ですね! 音楽のほかに、ご趣味や特技は。
 

高井:
学生時代は、大学の少林寺拳法部に入っていました。
 

ロズリン:
少林寺! というと…あれですよね?
 

高井:
初段で黒帯です。 この少林寺拳法というのは、開祖が中国の拳技を元に日本の香川県
で創始した日本独自のものですが、昇段試験ではペーパーテストもあって、これがかなり厳しい
んですよ。 私も勉強不足で一度は落ちましたから。
今でもたまに誘いがありますが、時間がとれなくて、もうずいぶんやってないですね。
 

ロズリン:
お家では、犬を飼っていらっしゃるそうですね。犬にもやっぱり歯のケアを?
 

高井:
当然、犬の歯もみがきます! 犬用のオーラルケア用品も、今はいろいろあるんですよ。
犬用クロロフィル入り歯みがきガム」とか。我が家犬は大好きです。
 

ロズリン:
さすがはプロですね。お仕事でお忙しい中、家庭でも細やかな気配りをされている
ご様子、私も見習いたいです(笑)。

 




 

インタビューの感想
お子様を育てながらご自身のお仕事もしっかりこなす「パワフル」な一面をお持ちになり
ながら、
ソフトな印象を受けるとても素敵な女性。
歯科衛生士の方々の目標として、またご自身の夢の実現に向かって、これからもます
ます
ご活躍いただきたいですね!