今回は     

 一般社団法人 盲導犬総合支援センター
 専務理事 森田 恭信 さん

 をお招きしました。


目の不自由な人に寄り添って、その生活をサポートする盲導犬。
公共施設や店舗などの受け入れ態勢が徐々に整い、社会的な
理解は広まりつつありますが、盲導犬の育成事業については、
一般になかなか触れる機会がないのも事実です。
 
森田さんは、グッズ販売などを通じて盲導犬の育成支援を広く
呼びかけています。
 
 
あらゆる人が笑顔になれる社会を
 
可愛いグッズでコミュニケーション

ロズリン:どういったきっかけで今のお仕事に?
 

 森田:この事務局は設立から6年半ほどですが、
    日本盲導犬協会(以下、協会)に知り合いが
    いたことが直接の縁でしょうか。

    協会は、あくまで盲導犬の育成を目的とした
    団体ですが、今後の発展のためにはフードや
    犬具の販売といった “ 商 ” のユーザーサービス
    を強化する必要が生じ、その分野をカバーする
    組織を別個に作ることになったんです。

    お話をいただいたのは、そんな時でした。


ロズリン:誘われて、迷わずOKを?



森田:自分で役に立てるのなら、と引き受けました。
   机一つ、たった一人で立ち上げるところから始めて、現在スタッフは全部で
   30人です。皆とても優秀で ( 笑 ) 、あたたかい人ばかり。
   おかげで、毎日楽しく活動しております。


 ロズリン:販売などのお仕事が、もともと得意だった?

 

森田:それもありますね。
    ただ、私たちの場合は、盲導犬の育成支援を主軸とした商取引ですから、
    オリジナルのチャリティーグッズの企画販売を中心に、賛助会員を対象に
    細々と始めた事業でした。

    でも商品は当初から評判が良く、少しずつ軌道に乗っていきました。

 
ロズリン:一番最初に扱ったアイテムは、どんなものでしたか。
 
森田:Tシャツ、マスコット、バッグの3点からスタートしました。
    …懐かしいなあ(笑)。

   今夏発行の最新カタログ ( 第20号 ) では、犬や人のウェアやファッション
   グッズから、おもちゃ、文具、日用雑貨、趣味雑貨などまでいろいろ取り揃
   えています。
   
   デザインや品揃えも、かなり充実してきたと自負しています。



ロズリン:現在の会員数は?

森田:弊社の会員数は23,000人です。
    カタログは、協会の
会員様や募金箱設置店様、協会の関係先やイベント
    等での配布分と合わせて約7万部発行しています。

    規模やサービスが拡大してきたことで、売り上げの収益を協会への支援
    に役立てるというビジネスモデルができつつあるとしたら、うれしいことで
    すね。
 
 
悩めるパピーウォーカー
 
ロズリン: “ パピーウォーキング ” について、少し詳しく伺えますか。
 
森田:将来の盲導犬候補となる子犬 ( パピー ) が生後3ヶ月~12ヶ月くらいの間、
    人との信頼関係を築き、人間社会で暮らしていくルールを身につけるよう、
    愛情をかけて飼育することです。

    この大切な時期の子犬を家庭で預かって育てるボランティアを、パピー
    ウォーカーと呼びます。その後、盲導犬の訓練センターにて約1年間の訓練
    を受け、評価テストに合格すれば盲導犬として
働くことになります。
 
ロズリン:試験の合格率は?



森田:およそ3~4割と言われています。

    性格や身体など、盲導犬に必要な資質を持っているか、技能が水準に
    達しているかどうかを、見極めていくので。

 
ロズリン:盲導犬になれなかった場合、その後は?
 
森田:犬によっては、例えば車イスの人の生活を手助けする介助犬として向い
    ていれば、稀ではありますが介助犬協会へ移って、介助犬の訓練をうける
    こともあります。

    その他は、一般の家庭犬に向いている犬は、ボランティアのお宅で普通
    のペットとして暮らす道があります。

 
ロズリン:元のウォーカーの家庭に戻ることは?
 
森田:原則は 「 パピーウォーカーには戻さない 」 が方針です。

    しかし家族側の本音としては、立派な盲導犬になってほしい気持ちと、
    家に戻ってきてほしい気持ちとで、ジレンマがあるそうですよ。

ロズリン:せっかくかわいいときから世話をした子犬と、たった1年で
      別れるなんて…ウォーカーの家族はつらいでしょう?



森田:そう、一緒にいると愛着もわくので、手放したくなくなる気持ちは
    わかります。

    そうした気持ちに配慮して、日本盲導犬協会では、訓練犬になった後、
    一定の期間・規則のもとで面会できるようにしているようです。

 
ロズリン:盲導犬の訓練施設は、いま全国にどのくらいあるのですか。
 
森田:国内には育成団体が10団体あり、日本盲導犬協会では横浜、仙台、
    静岡、島根の4ヶ所に訓練センターがあります。

 
   神奈川訓練センター              仙台訓練センター
           
            
 写真提供:(財)日本盲導犬協会


 

森田さんのインタビューは、後編へと続きます! お楽しみに。