一般社団法人
 
日本女子プロ将棋協会(LPSA)
 女流棋士 船戸 陽子さん
 お招きしました!



和服姿の凛とした風情が際立つ女流棋士。

その知的な華やかさから、女性の間にも将棋の人気が静かに
広がりつつあるといいます。

船戸さんは女流棋士としてその世界をリードするかたわら、ワイン
のソムリエやカラーコーディネーター、フラワーデザイナーの資格も
持ち、まさに八面六臂の忙しい日々を送っています。
 
 
好きになったら、いつも全力投球
  
どうにも止まらない情熱
 
ロズリン:プロの棋士である他に、ソムリエとしての
          お仕事などもなさっているとか。

船戸:ビールや日本酒はあまり飲めませんが、ワインが一番、自分
    の身体に合うと思ったところから興味を持ちました。

    私はいったん好きになると止まらない性格で、“ ほどほどに
    楽しむ ”ということができないんですよ




ロズリン:そうして、プロのレベルに到達するとはすごいことです。



船戸:ただ、プロのソムリエを目指すと言ったら、周りから大反対されました。

    単なる趣味とか、好きというだけならいい所しか見えていない、仕事となる
    と甘くはない、楽しいだけの業界はない、と。
   
    それはどんな仕事にも言えることですが。
 
ロズリン:でも、もう遅かった?

船戸:もう引き返せません。ソムリエの試験は、5~7年は店での実働経験が
   
ないと受けられないので、昼は女流棋士、
夜は飲食店勤務と二足のわらじ生活を
何年もしました。

最初は資格を取るつもりはなかったの
ですが、所定の勤務年数に達している
と分かったとき、ワインのプロを目指そう、
と決心しました。




その国、その土地で際立つワインの顔

ロズリン:
試験勉強のために、どんなことを学ぶのですか。














船戸:
皆さんがよく考える、いわゆる “ テイスティング ” はほんの一部で、
    地理や歴史や衛生面に関する設問がたくさんあります。

    白地図に都市名やブドウの品種名を記入したりするので、世界中の
    地理、たとえばイタリアの20州やブルゴーニュの村名と位置は全て
    覚えている必要があります。










飲めない場合は
色と香りでワインを
判断します。



ロズリン:チリや南アフリカのワインはとてもポピュラーになりましたが、
      最近はインドなども産地になっているようですね。
 
船戸: 「 寒暖の差 」 ということがワイン用ブドウにとってとても重要な
    ファクターなんですが、そういう意味ではインドはけっこう適して
    いるんです。

    ワインは、南仏やオーストラリア、カリフォルニアなど温暖で乾燥
    した地域だけでなく、寒冷なドイツにもありますよね。

    それぞれブドウの品種が違うので、試験ではこうした産地と品種を
    当てさせる問題がよく出ます。


ロズリン:
ワインをきっかけに、それぞれの国に興味を持つことも?

船戸:もちろん、海外に行ったら、その土地のワインを必ず試します。

    例えば、以前のオーストラリアワインは “ パワフルな赤 ” という印象
    でしたが、今ではそれぞれの地方ごとに個性が際立ってきています。

    できれば、全ての地域をひと回りしたいですね。




   国内の某ワイナリー。最初は600本の苗木からはじまったそうです。
 こちらのワインは「九州・沖縄サミット」の晩餐会にも使われたそう。
    


ロズリン:つい最近、山梨産の白ワインを飲んだら、とても美味しかった
      のですが。
 
船戸:おそらくそれは「甲州」という品種のぶどうから造られたワインですね。
    「 甲州 」 種は近年世界的にも注目されています。

    ここ10年くらいで日本のワインはとってもよくなりましたよ!
    皆様にもどんどん飲んでいただきたいです。
 
 
和食とワインのいい関係
 
ロズリン:フラワーデザインやカラーコーディネートなどは、やはり専門の
      学校で?



船戸:あくまで資格取得のための勉強という形で、短期集中のスクール
    に通いました。

    受講者はフラワーは主婦の方が多く、カラーはアパレルの方が多く、
    全く層が違ってて面白かったです。

ロズリン:すごい集中力と、バイタリティですね。

 
 船戸:本当に、 “ いい加減に楽しむ ” 
     ことができなくて、 ちょっとかじる
     と、もっともっと深いところまで
     行きたくなるんですよ。

     プロのレベルに達したと思える
     まで止まらない。

     フラワーデザインも、素敵なお花
     をいただいたときに、どうしたら
     この美しさを長く保てるか … と
     考え始めたのがきっかけですから。



ロズリン:
今日はモダンで素敵なお着物ですね。着付けについてもやはり
      お勉強を?

船戸:和服は、以前から母が衣装持ちだったせいで、身近すぎるあまり
    “ いつでも大丈夫 ” という思いが先にありまして…。

    着付けも多少は自分でできますが、やはり母に着せてもらうほうが
    いいですね。

ロズリン:私も、義理の母から和服を譲られたのをきっかけに、着付けを
      習いました。和装は小物にもそれぞれストーリーがあったりして、
      面白いですね。
 
船戸:そうですね、洋服と違って、ちょっと不思議な色の取り合わせでも
    しっくりくるのがいいですね。


   今日の帯合わせはご自身で選ばれたもの
 
   コーディネートでは、まれに母と意見が衝突することもありますが。
   「 あなた、その帯にその色はないでしょ~ 」 とか ( 笑 )。








ロズリン:最近、日本料理のお店もワインを
      出すところが多いですね
 

船戸:私も将来は、和服でワインをサービスするワインバーをやりたいと
    思っています。

    女性の一人客でも気軽にワインを楽しめるお店ができたらいいなと。
    ワインは和食にもとても合うんです。

    そのことが分かって、かなり盛んになってきたようですね。



 
  インタビューは、後編へと続きます。 お楽しみに!