女流棋士 中倉宏美さん をお招きしての
 後編です!




将棋は情報戦
 
ロズリン:将棋について、これからの課題や目標は何ですか?
 



中 倉 :最近では若いタイトル保持者もどんどん出てきて、レベルも上がっています。
      男性に勝てる女流棋士も出てきています。

      自分の将棋もさらにがんばって行きたいですね。
      まだまだ将棋は奥が深く、学ばなければいけないことがたくさんあります。
      もっと努力しなければと思います。




ロズリン:
この前コントラバス奏者の方にインタビューをしましたが、彼はプロに
      なった今もレッスンを受け続けているそうです。

      自分の方向性が間違っていないかどうかを確認するためにもいいことだと
      いいます。

      中倉さんもプロ棋士として活躍されている今も、やはり誰かのレッスンを
      受けることがありますか?
 
中 倉 :コーチ的な人はいますね。

      レベルが自分より強い人で、私の将棋のやり方や弱点がわかる人に
      アドバイスをしてもらったりします。

      あとはネットで対局したり、仲間同士で研究会をしたり。 
      そしてもちろん対局する相手については、いろいろと情報を集めたりも
      しますね。





ロズリン:将棋も他の勝負と同じく、相手の研究をして弱点を知るといった、
      情報戦の一面もあるんですね。

      お姉さんの彰子さんは、どんな将棋ですか?
 
中 倉 :姉は正統派の将棋。
      私は逆に基本にとらわれない自己流、途中の中盤で負けそうになっても
      逆転するタイプでしょうか。

      だましの将棋なんていわれたりします ( 笑 )。

      

      相手が予想できない指し方をするというか、自分の思い通りにやりたい。
      正統でないぶん相手が混乱することがあるようですね。
 
 
将棋の楽しさをもっと広めたい!
 
ロズリン:プロ棋士として将棋をさすお仕事だけではなく、LPSAの協会としての
      お仕事もいろいろされていますね。



中 倉 :そうですね、協会が開催するイベントの企画や手伝い、協会のWEBサイト、
      オリジナル商品の企画・開発。 広報的なお仕事もあります。

      事務局には2名のスタッフがいますが、できることはどんどんやっていかないと
      と思います。

 
ロズリン:9月30日の夜には、LPSAの芝浦サロン近くでカフェイベント
      ( ~ LPSA The Cafe Style2011 International ~ )もありましたね。

      アパガードで協賛させていただき、私もおじゃましました。

      ワインを飲みながら将棋を楽しむというコンセプトのため、初めて参加される
      女性も多く、大盛況でした。




中 倉 :おかげさまで、マスコミの方の取材も入りました。

      アマチュアが参加できる団体戦を毎年開催しており、参加チームは3クラス
      にクラス分けされますが、最近は下のクラスの申し込みが増え、エントリーが
      去年の倍になりました。 

      初心者の女性の方や、先日のカフェイベントに参加してくれた方もエントリー
      してくださって、とてもうれしい流れです。

      また先日のカフェイベントでは、漫画家の南Q太さんも遊びに来てくれました。
      南さんは、将棋に夢中な息子と将棋にミーハーな母を描いた将棋漫画
      「 ひらけ駒 」 の著者です。

      

      女子アマ団体戦にも参加してくださって、 「 ひらけ駒 」 の中でも、団体戦に
      ついて紹介してくださいました。

      最近は協会の芝浦サロンで実施しているキッズスクールや、カフェで気軽に
      行うレディーススクールなども反響が出てきていて、うれしいです。
     Cafeでの将棋スクール
                     



夢は 「 ハーレーダビッドソン 」 で将棋普及すること
 
ロズリン:オンラインショップでも販売されている布製の将棋盤や、駒袋なども
      ユニークな商品です。 とてもかわいいですね。

      またそれ以外にも、商品化に向けて様々なオリジナル駒を企画されたり
      していますね。
 
中 倉 :布製の将棋盤はどこにでも入るので、持ち歩きに便利です。
      ツーリングに行くときなども、必ず持ち歩いています。


             布の将棋盤と駒袋


ロズリン:海外にも、将棋で遠征することはありますか?
 
中 倉 :2006年にロンドンへ将棋ツアーででかけました。

      中国では学校で教えたりもして、今少しずつ将棋人口が増えているんです。
      以前は2万人くらいだったのですが、今では10万人ほどだそうです。
 

ロズリン:中国にももともと、将棋があるのでは?
 
中 倉 :中国にも、韓国にも将棋があるのですが、日本の将棋とは違います。
      動かし方もルールも違っているんですよ。日本の将棋は日本独自のものです。 

      現在プロは日本人だけですが、中国人の方でプロを目指している方も
      出てきています。

     韓国将棋。 囲碁のように線の交点に駒を置く。


ロズリン:将来の夢は、何かありますか?
 
中 倉 :ハーレーに乗って、岩手県の小学校まで将棋を教えに行ったことが
      あったのですが、子供たちがまずハーレーにとても興味を持って集まって
      きてくれました。 

      もちろん将棋も熱心になってくれましたが、ハーレーをきっかけにして、
      子供たちとうまくコミュニケーションできた気がします。

      そんな風に大好きなバイクと将棋をからめながら活動しつつ、将棋を日本全国
      に普及させていけたらいいなと思います。



      そして昨年のことでしたが、東京で外国人向けに発行されているフリーペーパー
      の 「 メトロポリス 」 が、ハーレー乗りの女流棋士だということで、私を紹介して
      くれました。

      

      この記事をきっかけに、外国人の方にも 「 将棋って何? 」 と興味を持っていた
      だけたらうれしいです。


ロズリン:将棋の駒の中では、「香車」が一番好きだと聞きましたが、その理由はなんですか?
 
中 倉 :香車もバイクも、まっすぐ前だけに進みます。 けっしてバックはできません。
      そんなところが好きなんでしょうね。

      


<インタビュー感想>
 
将棋とハーレーダビッドソン。
東洋と西洋、静と動、あまりにもギャップがあると思いませんか?
 
以前インタビューした方も、着物の着付けもできる日本女性らしい
一面を持っているかと思えば一転、革のつなぎを着てカーレースに出場するという
女性がいましたが、とても魅力的に感じます。
 
ハーレーのエンジンの躍動感、受ける風の気持ちよさが最高! だそう。
ある意味バイクに乗っている瞬間も、エンジンの音にさえぎられ自分一人に向き合う世界。
それは将棋で戦う際の、並外れた集中力を助ける力になっているでしょう。
 
ハーレーに将棋を積んで日本中を巡り、将棋をもっと子供達に広めたいと語る宏美さん、
とてもかっこいい!

日本の伝統を新しいスタイルで普及する。これからも応援してゆきたいです。