東京都港区にある 聖オルバン幼児教室
 ディレクター 山本 ジルマ さん
 お招きしての前編です。



ジルマさんが勤める聖オルバン幼児教室は、日本聖公会の聖オルバン教会付属の
インターナショナルプリスクールプログラム。
1978年、主に駐日・在日外国人の子どものために開かれました。
ジルマさんは、ここに23年前から勤務。モンテッソーリの手法を取り入れ、子ども
一人ひとりに合わせるていねいな保育には、定評があります。

幼児教室URL ( 英語 ) : http://www.saintalbans.jp/?page_id=177


 
                         教会外観。 
                       幼児教室の部屋と遊び場は個の裏手に


緑に恵まれた敷地
 
ロズリン私はときどきオルバン教会に行くんですが、たまに平日お邪魔すると、
      幼児教室がとても楽しそうで! 

      子どもたちはイキイキと遊んでいますし、お部屋にはいつも子どもたちの絵が
      飾ってあるし、なんて素敵な場所なんだろう、私も3歳になりたーい、と思って
      いました ( 笑い )。
 
ジルマ :ありがとうございます。
 

ロズリン:どんな幼児教室なんですか。
 
ジルマ :主に駐日・在日の外国人の子どもさんをお預かりしており、英語で保育を
      しています。対象年齢は、2歳から5歳まで。都会の真ん中にありますが、
      教会の敷地内でお庭も広く、 「 教室の窓から緑が見えるのがいい 」 と、
      お父さん、お母さんにとても人気があるんですよ。

   
 
ロズリン:2年前の東日本大震災の後、だいぶ子どもが減って大変だったと聞きました。
      駐在の方々がみんな国に帰ってしまい、放射能の影響を恐れて小さい子が
      いる人は、日本に来ないようにしていた、と。 その後、いかがですか。

  

ジルマ :大震災の前は28人いたんですが、震災後、いったんゼロになりました。
      
      帰ってきてくれたのは、5人くらい。その後、ぽつぽつと増え始め、
      いまは12人います。 
      でも、なかなか元の人数には戻りませんね。

ロズリン:このインタビューをきっかけに、もっと子どもが増えてくれるといいですね。
 
ジルマ :本当にそう思います。


 
                   緑の多い、広い庭が人気





英語を教える仕事がきっかけで、幼児教育の道へ
 
ロズリン:ジルマさんは、コロンビアの方ですよね。
      どんなきっかけで日本にきたんですか。
 
ジルマ :18歳までコロンビアで暮らし、19歳でイギリスの英語の学校へ。
      それからロンドン大学に入学しました。

      ロンドン大学ではエデュケーション ( 教育学 ) を専攻していたんですが、
      遊んでしまって辞めて ( 笑い )。
 
      その後日本人の元夫と出会い、結婚して日本に来たんです。




ロズリン:
幼稚園の先生になったのは?
 
ジルマ :日本に来てから、子どもに英語を教える仕事をしていたんです。
      それがとっても楽しくて! 

      私は元気な先生で、子どもに人気があったんですね。それで私、小さい子の先生、
      向いているかな、と。
 
      幼稚園の先生になろうと決めて、もう一度ロンドンに戻ってモンテッソーリ・メソッド
      ( 20世紀初頭に、マリア・モンテッソーリによって考案された教育法 ) を学びました。

      卒業してから現地の幼稚園で1年間勤め、その後日本に来て、知人の紹介で
      聖オルバン幼児教室に入りました。

  


ロズリン:
なぜモンテッソーリ・メソッドに興味を持ったんですか。特別な教育法ですよね?
 
ジルマ :いいえ、そんな特別なものではありません。
      子ども一人ひとりをていねいに見て、その子なりのペースに合わせて活動をする
      というもので、私はその点に共感しました。

      もともとは、スペシャルニーズ ( 障がい ) のある子ども向けなのですが、
      現代ではすべての子どもたちの成長にプラスになるということで、世界中で人気
      があります。
 

ロズリン:
ジルマさんが聖オルバン幼児教室にいらしてから、徐々にモンテッソーリの
      手法を取り入れていったのですね。



ジルマ :そうです。少しずつ、道具をそろえてもらって。
 
ロズリン:だんだんとご自分のやり方に変えていったわけですね。
 
ジルマ :本来のモンテッソーリはかなり厳しいんですが、私は自由な時間も残しつつ、
      楽しく自分流にやっています。

      
 
        教室には、子どもたちの工作が貼られている

      

  
                   自分流に楽しく


最近は、日本人の子どもも
 
ロズリン:それにしても23年もお勤めとは、長いですね。
      時代によって、いろいろな変化があったのではないですか。
 
ジルマ :そうですね。
      私たちの教室では駐日の方が多いので、社会情勢や経済情勢に非常に左右
      されます。
 
      子どもの国籍にしても、私がきた当初はほとんどがアメリカ人と、あと少し
      イギリス人。 その後、しばらくは欧米人が中心でした。


     
      いまは欧米人に加え、インド人、アジア人といろいろな国の人がいて、
      わずかですが日本人もいます。
 

ロズリン:英語が母国語の人ばかりじゃないんですね。
 
ジルマ :ええ。でも、保育は英語でやっています。
      2歳くらいの子はそもそも言葉自体、あまり話せないので、問題ないです。
      すぐに英語が理解できるようになります。
 
      つい先日は、両親とも日本人なのだけれども、子どもを英語環境で育てたい
      という理由で、日本人の子どもが入ってきました。


  

   


  <モンテッソーリ・メソッド>

   20世紀初頭、マリア・モンテッソーリによって、もともとはスペシャルニーズ ( 障害 ) のある
   子ども向けに考案され発展してきました。

   感覚教育法にもとづく教材を開発し、それらの教材は子どもたちの五感を刺激するように
   配慮されています。
   
   子どもをよく観察し、子どもたちの自発性を尊重することを、大切にしており、子どもに自由な
   環境を与えています。
   また一律の教育ではなく、一人ひとりの成長に合わせ最適のタイミングで最適な教育を施し、
   子どもの自主性、独立心、知的好奇心を育むことを目的としています。



  インタビューは、後編へと続きます。
  お楽しみに