映画監督脚本家小説家作曲家
   そして 「 子ども映画撮影会 」 代表を務める
   池田 眞也 さん をお招きしての後編です。






将棋のすばらしさを伝える作品を作りたかった
 
ロズリン:それでは、「二人の女勝負師」についてお聞きしたいと思います。
      将棋がテーマということですが、なぜ将棋をテーマに選んだのですか。
 
池 田 :子どものころから将棋は好きで、かなり熱心にやっていたんです。
      小学生のときには、地元愛知の地区大会でベスト8に入ったこともあります。
 

ロズリン:すごい! 棋士になろうとは思わなかったの?




池 田 :なりたいと思っていたころもありましたが、本当にプロになれる人というのは、
      子どものころから、大人もいっしょの大会で優勝するほどの実力の持ち主
      なんですね。
 
      「 地区大会でも優勝できないようではプロはむずかしいな 」 と子どもなりに
      見切りをつけました。
      もちろん、その後も趣味としては将棋を続けていますし、学生時代には24時間
      ぶっ通しで将棋をさしたこともあります。
 
      そんな将棋好きの目から見ると、将棋の世界を描いた映画はあるけれども、
      将棋そのものを描いた映画はないんですね。

      実際、将棋を扱ったかなり有名な作品でも、将棋をさす手つきがめちゃくちゃ
      だったりなど、残念な部分は多いんです。




     それで、ぼくは、将棋そのものにスポットをあててみようと。

     将棋とは何か、将棋が好きな人にも、興味がなかった人にも、将棋のすばらしさを
     伝える作品を作りたいと思いました。
 

     実際、将棋の練習に1か月ほどかけて、出演者全員に棋譜を覚えてもらうほど
     凝って作っているんですよ。


     
     映画 「 二人の女勝負師 」 より ( 写真:遠崎智宏 )



ロズリン:将棋のどういうところがですか。

池 田 :将棋って、すばらしいのは将棋をさしているときは、ほかのことはすべて忘れてしまう。
      無になれるんです。特に何かつらいことがあったときに、それは助かったんです。
 
      右脳も左脳もフル回転させて、論理的・直感的な思考を突き詰めていくと、最後には
      「 わからない 」 に到達するのも、深いと感じます。
 
      ぼく自身は、将棋をさすことで生きることが楽になりました。







役者はオーディションで。スタッフがプロ中のプロに依頼
 
ロズリン:この映画には、女流棋士・中倉宏美さんも出演されていますね。



        右の女性が中倉棋士 ( 写真:遠崎智宏 )


池 田 :はい。将棋の監修者兼女優としてご協力をお願いしました。
      おかげさまで、将棋好きの人が見ても納得してもらえる出来に
      なったかと思います。
 
ロズリン:こちらは自主映画として製作されたんですよね。
      撮るのにだいぶお金がかかったでしょう。

      


池 田 :だいたい200万円くらいかかりました。
      映画の製作費としてはもちろん安いほうで、日本の大きい映画の100分の1くらいです。
 
      ちなみに、ぼくが脚本を書いた劇場公開映画 「 父と暮せば 」 は約6000万円でした。
 

ロズリン:いちばんお金がかかる部分は?
 
池 田 :スタッフの人件費ですね。
      今回の作品は、俳優さんへのお支払いは、実力はあるけれどもまだ名前が売れて
      いない人をオーディションで募って出ていただいたので、それほどでもなかった
      のですが、スタッフはプロを揃えないといけませんから。
 
      でも、おかげさまでとてもいいスタッフが来てくれました。
      「 父と暮せば 」 でいっしょにお仕事をさせていただいたスタッフにも、何人か協力して
      いただいたんですよ。






ロズリン:
映画は、いつ劇場にかかる予定ですか。

 

池 田 :まだはっきりと決まっていませんが、来年の春ごろになるかも
          しれません。いまいろいろと計画を練っているところです。

 


ロズリン:公開が決まりましたら、ぜひお知らせください。楽しみにしています。

 



<映画情報>

 『二人の女勝負師』 http://www.2shoubushi.com/

命を賭けた対局中に、人命のかかった事件に遭遇したら・・・・・・。

女流棋士のタイトル戦をめぐり才能のあるものとない者たちの

思いが激しくぶつかり合う。

役作りでは中倉宏美女流棋士の指導のもと三十人以上の俳優が

一か月にわたる将棋の稽古をして臨み、

将棋の素晴らしさを真摯に追求した本格将棋エンタテイメント。






   

    

   写真は全て、映画 「 二人の女勝負師 」 より ( 写真 : 遠崎智弘 )
 


  出演:笠原千尋 早川知子 品田誠 米倉啓 結城さなえ 上野山沙織 

  速水優/中倉宏美(日本女子プロ将棋協会 LPSA)  
     小倉一郎(特別出演)


  脚本・監督・編集・音楽:池田眞也
(『父と暮せば』)


  撮 影:山本直史
(『ヨコハマ・メリー』)


  照 明:佐藤浩太
(『ヘルター・スケルスター』)


  録 音:堀修生
(『らくごえいが』)


  メイク:小堺なな
(『祭りの準備』)


  スチール:遠崎智宏
(『紙屋悦子の青春』)


  将棋指導:棋譜作成 中倉宏美

 

 

 

 <インタビュー感想>

 

 サンギはアパガードで、公益社団法人日本女子プロ将棋協会の将棋
 イベントに
協賛していますが、映画「二人の女勝負師」に協力・出演
 されている女流棋士
中倉宏美さんは、この協会に所属されています。

 

 実は「アパガード杯」として10月に実施した将棋大会の前夜祭で、

 池田監督に初めて出会いました。前夜祭で映画の紹介をされていた
 んです。
そんなご縁で、お話しをうかがう機会をいただけました。

 

 中学生のお嬢さんのお父さんでもある池田さん、看護師として働く
 奥様の
代わりに、自宅での執筆業の傍ら家庭の主夫として、子育て
 から家事まで
担当されてきました。(ちなみに「お料理は大好き」
 とも言われたのです。)

 最近では珍しくないけれど、当時は「主夫」の先駆けだったのでは
 ないでしょうか。

 そんなご経験も全て、脚本や映像作品、現在の活動に活かされて
 いるんですね。

 

 

 2年前の東北大震災の際には、現在活動3年目を迎える「子ども映画
 撮影会」
をこれからも継続していこうと、改めて強く決心されたと語る
 池田さん。

 日本中が人と人との絆を感じたこの時期、子どもたちが地域から愛され

 そして地域を愛し、絆を育むことの大切さを実感したのだと言われました。

 

 私の夫は八丁堀の下町で育ちましたが、昔の日本では、地域の大人が
 目を
光らせ、他人の子どもであっても、悪いことをしたなら躊躇なく
 叱るなど、
地域全体で子育てをしていたんですよね。
 古き良き日本の姿ではないでしょうか。

 

 隣の住人がどんな人かもわからないような、交流の薄い今の世の中は

 とても寂しいですし、犯罪が起こりやすい環境を作ってしまっていると
 感じます。

 

 池田さんの理想とする、地域の人たちがもっとつながり、地域全体で
 子どもたちを
育む街づくり、そこに映画制作という素晴らしいソフトが
 加われば、世の中はもっと
良くなるはずです!


   



 
  < 映画「二人の女勝負師」最新情報 >

 
   公益社団法人日本女子プロ将棋協会主催
   「第7回武蔵の国府中けやきカップ・将棋女流棋士1dayトーナメント」
   とのタイアップ企画で、上映会が決定しました!

   日  時:3月21日(金)22日(土) 開場18:40 開演 19:00
         *出演者による舞台挨拶あり

   会  場:府中グリーンプラザ 2階 けやきホール 
        ( 〒183-0055 府中市府中町1-1-1)

   入場料: 前売り券 1,000円(当日1,200円)当日券のみ学生1,100円


  【チケットお取り扱い】
   ※前売り券の販売は2014年3月20日(木)まで。
    府中グリーンプラザ、ルミエール府中、府中の森芸術劇場、にてお求め頂けます。