NPO法人「子供地球基金
(Kids Earth Fund)」の
代表として活躍されている
鳥居晴美さんをお招きしての前編です。




今回は、NPO法人「子供地球基金(Kids Earth Fund)」の
代表、鳥居晴美さんにお話を伺います。戦乱や災害など、
世界中の困難な環境におかれた子供たちに、絵を描かせることで
心のケアを行ない、その絵を使いお金を生みだしほかの子供たちの
支援にあてる。
そんな、子供たちが子供たちを救う「子供地球基金」。
その創立者で、運営を行なっている鳥居さんに、設立のきっかけや
活動における楽しさや困難、自身の志を具体化するための心の
持ち方などを伺いました。


子供は一人一人違ってあたりまえ。その個性を表現してほしい

ロズリン:
私と鳥居さんに共通点が一つあります。
鳥居さんは、数年前まで幼稚園の経営もされていたそうですが、
私も昨年から都内の幼稚園の経営を引き受けたんです。

東京タワーの近くの教会が経営している幼稚園にご縁があり、
サポートをすることになりました。
私はマネジメントで裏方ですが、たまに子どもたちに接することが楽しくて。



鳥居:
楽しいですよね。私も現在の子供地球基金の活動はもちろん、
幼稚園を経営していた時も、子どもたちと接するのは喜びでした。

ロズリン:
鳥居さんが社会に出たきっかけは、幼稚園の設立からですね。

鳥居:
そうですね。私は結婚後専業主婦をしていたのですが、
自分の息子が生まれ、通わせたい幼稚園が見つからなかったので、
自分で作っちゃったんです。

ロズリン:
というと、ほかの幼稚園の教育に不満があったのですか?

鳥居:
いろいろ見学に行きましたが、どの幼稚園にいっても
似たような絵が壁にはってあり、子供の個性が感じられなくて。

最近、私は日本の教育をパチンコ玉教育といってます。同じ大きさ、
質にそろえて大量に作るのがパチンコ玉のようで。

そういう横並びがいやだったんです。それなら理想の幼稚園を
自分で作っちゃえと。
とにかく私は子どもの教育は最終学歴より、ファーストスクールがとても
大事だという考えがありました。

ロズリン:
幼児教育などご経験があったんですか?

鳥居:
いえ全く(笑)。思いだけでお金も支援者もなく、
たった一人で銀行を30件以上回りました。



ロズリン:
すごい行動力ですね!

鳥居:
とにかく必死で。
ようやく資金を借りることができ、考えに共鳴してくれる先生などを集め、
恵比寿に小さな幼稚園を立上げたんです。

私の考えは、幼稚園は子どもたちが表現をするアトリエとして、
自由に創作活動ができる場所にしたかった。
みんな違ってあたりまえ。一人一人違った個性を発揮してほしくて。
私自身、母が画家だったこともあり、表現には興味がありました。

ロズリン:
なるほど。でどんな感じの幼稚園でしたか?

鳥居:
まず、インターナショナルにしました。
たとえば私立の幼稚園にいくと、同じような経済状態や環境の
子どもが集まりますよね。

でも世界には様々な価値観や環境で育つ人がいるので、
なるべく子供には多様な価値観に触れさせたいと、外国籍の方、
障害のある方など、ありとあらゆる方に門戸を開きました。

ロズリン:
幼稚園は何年間続けたんですか?

鳥居:23年です。
最初は息子が学校にあがる時に閉めようと思っていたのですが、
父兄の方からのぜひとの声におされ、
結局息子が社会に出る年まで続けました。

ロズリン:
幼稚園の経営時代、特に難しかったことは何でしょう?

鳥居:そうですね。幼稚園はお月謝をいただき、こちらが教育や
サービスを提供する場ですが、保護者が私の考えに共鳴してくださる
方ではないと、子供、指導者、保護者が一体となれません。

私はカリキュラムに、毎日1つ社会との関わりを持ち、
自分以外の人が喜ぶことをしようというものを入れていたんです。
たとえばごみ拾いなどのボランティア活動や、
老人ホームやガン病棟の慰問など・・・

ロズリン:
それは素敵なことじゃないですか?



鳥居:
でも、たとえば感染の危険を心配する親御さんがいました。
また私は「死」や「戦争」といったこともきちんと教える教育方針でしたが、
親御さんの中には子供はイノセントなものだから、
そういう面は教えてほしくないとおっしゃる方がいたり。
反対運動も起こりました。

でも話し合ったりさまざまな提案をするうちに、保護者の方々を中心に、
多くの強いつながりやご縁ができました。
それは今の活動の支援にもなっており、幼稚園を経営したことは、
私の大切な経験です。


子供たちのやさしい気持ちをメッセージにしたかった

ロズリン:
その活動と並行して始めたNPO法人「子供地球基金」の
きっかけは何だったのでしょう?





鳥居:幼稚園で、日々子供たちの絵を見るようになり、そこにこめられた
子供たちのやさしい気持ちや発想に感動し、メッセージとして送りたいと
思ったのが原点です。

また先ほど言った毎日のボランティアの一環で、子どもたちの絵を
メッセージに使い、地球を守ろうと言うプラカードを掲げ、
町を練り歩いていたら、新聞がとりあげてくれる機会がありまして。

活動をサポートしたいという企業が現れたことが、現在の子供地球基金の
形になるきっかけです。1988年からスタートしました。

ロズリン:
なるほど。それで今はNPO法人として世界で活動されていますが、
主にどういった活動なのですか?

鳥居:
まず被災地や戦地など、世界で困っている子どもたちがいると
連絡を受けると、私たちが画材を持って現場に伺い、
絵のワークショップを開きます。

傷ついた子どもたちが絵を描くことで心を癒し、その絵の商業的な
使用で生み出したお金が、次の子どもたちを救う糧になる。

つまり子どもたちが子どもたちを救うという仕組みです。
もちろん企業や個人の寄付もいただいていますけど、
子供の絵がお金を生んでいく仕組みを基本としています。



ロズリン:
それはその絵を売る、ということですか?

鳥居:
いえ基本的にはオリジナルは売りません。
展示会やイベント、企業のパッケージデザインに採用してもらうことが
多いですね。絵をリトグラフとして商品化したことはあります。


  
〈いただいたコーヒーのカップも子供の絵でした!〉

ロズリン:
どういった場所で活動しているのですか?

鳥居:これまで世界40カ国以上に伺いました。
一番最初はベトナムでしたが、戦争や内戦、災害が起こったところには、
なるべく足を運びます。

カンボジア、クロアチア、アフリカの各国など。
チェルノブイリもすぐに行きましたし、東日本大震災の時も
1週間後に、被災地に入りました。

ロズリン:
海外での活動が多いようですが、
知らない国でどうやって始めるのですか?

鳥居:
長くやっているので、いろいろな国から情報が来ます。
ここに伺うと決めたら、日本の外務省、相手国の政府、
あるいは民間のNPOなど、状況に応じてパートナーと組んで進めます。

最初は、避難所やキャンプなど一時的な場所で始めることが多いですが、
徐々に「キッズ・アース・ホーム」という学校のような場所を作り、
ワークショップを行い、国によっては食事や医療なども提供します。
一度受けた心の傷は、そう簡単には癒せないので、なるべく
長く続ける必要がありますから。

また最初は自分たちがイニシチアブをとりますが、
徐々に現地で独立してもらうことが多いですね。
キッズ・アース・ホームは現在世界12カ国で稼動しています。

ロズリン:
そんなに!
事務所はどのぐらいのスタッフで稼動しているのですか?

鳥居:
経費をなるべく抑えるために、スタッフは私とほかに3人ぐらいで、
あとはボランティアの方のお世話になっています。

私は以前から幼稚園のほかにも翻訳ビジネスなども行なっていて、
そこの収益を子供地球基金の活動に当てていて、
NPO自体の赤字がなくなったのは、ここ数年ですね。

ロズリン:
こういった活動では、ボランティアの方の力がとても大事ですね。
これまで政情や環境が不安定なところにも多く行っていると思いますが、
恐い目にあったことはないのですか?

鳥居:
しょっちゅうですよ!

ロズリン:
この続きでその話を聞きましょう。



<鳥居晴美さんプロフィール>

●NPO法人「子供地球基金(Kids Earth Fund)」代表
http://www.kidsearthfund.jp/
●ファッションブランドRomyda Keth日本総代理店「FENTON」 代表
http://www.fenton.jp/ 
●「株式会社イスト」代表取締役社長
http://ist-tokyo.jp/

---------------------------------------------------------------------
「NPO法人子供地球基金」イベント情報

KIDS EARTH FUND 9/4(木)ファンドレイジングパーティ
子供地球基金は2014年9月4日(木)、グランドハイアット東京にて、
ファンドレイジングパーティを開催致します。
今年は布袋寅泰氏がボランティアでご参加下さり、演奏して下さいます。
収益金はキッズアースホーム東北、ベトナム、カンボジア、
クロアチアの子どもたちの為に役立てられます。

日時:    2014年9月4日(木) 午後7時
場所:    グランドハイアット東京 3階 ボールルーム
ドレスコード:    ブラックタイ
チケット:    ¥30,000
お申し込み: http://www.kidsearthfund.jp/ja/goods.php
誠に勝手ながら、定員になり次第締め切りとさせて頂きますので
お早目にお申込み下さいませ。お振込をもって正式なお申込みとさせて
頂きます。ご不明な点は子供地球基金
(03-5449-8161 info@kidsearthfund.jp )までお問い合わせ下さい。

---------------------------------------------------------------------



子供たちの絵が使用されたグッズの一部は、
子供地球基金のサイトで購入できます!