NPO法人「子供地球基金
(Kids Earth Fund)」の
代表として活躍されている
鳥居晴美さんをお招きしての後編です。





 
自分の描いた絵がほかの子供を救うと知ると、
子供たちの自信になる
 
ロズリン:政情不安定な国や被災地など、常に命の危険もある
場所に行くと、やはり恐い目にあうことが多いのですね。

鳥居:
拉致されたこともあるし、脅されたことはしょっちゅう。
 
ロズリン:それでも、活動をやめたくならないんですか?
 
鳥居:それがならないんです。恐さより、
困っている子どもたちのために!という気持ちが強いんでしょうね。
ただ、東日本大震災の時は、スタッフが3人とも放射能が恐いから
行きたくないというので新たなスタッフに代わり、活動をしました。

恐いという人を責めているのではなく、
彼らとは活動の目的が違ったということだと思っています。
無理強いすることではないですから。

 
ロズリン:徹底されてますね。
東日本大震災の時は、現場に1週間後には入られたとのことですが、
どこで活動なさったんですか?
 
鳥居:最初は宮城の亘理町というところに入りました。
その避難所、仮設住宅と移動し、6月には、専用の施設
「キッズ・アース・ホーム」を作ったので、案外早くできたと思います。

震災の起きた年は、毎週末被災地の各地(※宮城、福島、岩手、
茨城等被災地各地に入り子供たちに絵を描かせ、
次の年から月に1回になりましたが、
私たちは約2年間、休みはとれませんでしたね。
 
東北は今も行っており、今週末も行きますよ。
この東北での活動については、NHKに1時間の
ドキュメンタリーで放送していただきました。
 
ロズリン:それはすばらしい!
各国の現場には、画材は用意していくのですか?
 
鳥居:基本的にはそうです。
でも国の状況で税関や途中の現地でとりあげられることもあったり、
環境の違いから、子供たちがクレヨンを知らず食べてしまったり。
現地調達が間に合わない時は、地面に絵をかくこともあります。
子供はそれでも表現することができますから。
 
ロズリン:傷ついた子供たちは、絵を描くことで、
どのように変わるのですか?

 
鳥居:災害や戦争などで肉親を失ったり、
精神的に大きな傷を追った子供たちは、心を閉ざした状態です。
絵を描くことは、閉ざした気持ちをうまく外に出すきっかけになりますね。

絵を描き自分の心に耳を傾けることで、現実を逃避するのではなく、
理解して認めるようになる。そして次第に周囲に自分の経験を
話したくなったりと、心のデトックスができるんです。

 
そうすると、つらい経験を生かして強く生きていこうと考えたり、
夢を持ったり、いろんな発想が可能になる。
心を閉ざしたままだと、気持ちが落ち込んで前に進めないだけでなく、
あとでトラウマになったり傷が残ってしまうのです。
 
また、自分たちの描いた絵がほかの子供たちを救うということが
わかると、それが大きな自信になりますね。


行動するための、最初の1歩踏み出す勇気がとても大切
 
ロズリン:表現活動とは、子供たちにとってとても大きな効果が
あるんですね。
危険をかえりみず、支援活動を長年続けるには、大きな
モチベーションが必要なのではと思うのですが、いかがでしょう? 


鳥居:そうですね。せっかく自分が生まれ落ちたこの地球という星に、
長く生命を与えたいという気持ちが根本にあって。

 
地球の未来イコール子供たちという思いもあるんですね。
だから、子供たちの生きる糧、思い、夢に、少しでも力を貸せたらと
思っています。
 
忙しいですが基本、自分が好きな活動ですから楽しいです。
活動では、支援する側される側、企業も個人も参加してよかったと
思えるWINWINの関係を作るように心がけています。
 
たとえば私が今着ている洋服は、カンボジアのデザイナーのもので、
現地で作っているのですが、これはデザイナーの方と一緒に、
カンボジアの女性の雇用と利益を生み出す仕組みを考えた、
フェアトレードです。


私はこの方のデザインがとても気に入り日本での
販売権を持っており、双方にWINWINの関係ができています。
私は日常着からパーティードレス、ねまきまで全部ここで
揃えているんですよ。
 
ロズリン:とても素敵な関係ですね。
ちなみに、ボランティアも常にたくさん募集していますか?
 
鳥居:はいしています。あと、
ボランティア以外にも、参加型のイベントをいろいろ企画しています。
 
たとえばご寄付をいただくチャリティーパーティーを
長年都内のホテルで開催しており、
今年も9月4日にグランドハイアットで行ないます。
これは参加費が寄付金になりますが、とても楽しいイベントです。

 
以前日本では、ボランティア活動というと、
清貧でなくてはいけないというムードがありました。
そのため、チャリティーパーティーといった、楽しみながら行う活動は、
始めてしばらく、非難されることもありましたけど。
 
ロズリン:そうなんですか? 
海外では普通のことですし、楽しみながらできる活動は
素敵なことだと思います。
鳥居さんは今まで様々な活動をしていますが、
志を実現するのに大事なことは何だと思いますか?
 
鳥居:やはり、行動するために、最初に1歩出る勇気だと思います。
1歩踏み出すと、さまざまな波及効果があって、
いろいろな化学変化が起こりますから。
 
ロズリン:まさにそうですね。
では、鳥居さんが今後力を入れたいことは?
 
鳥居:やはり世界中の子供たちがのびのびと絵を描ける環境を
作ることです。
そして、創造性のある人を多く育てたいです。

たとえば企業家や政治家にもっと創造力があったらすばらしい
会社や国になると思いませんか?
そのためにも小さなうちから創造力を養うのは大切なんです。
 
ロズリン:少し、鳥居さんのプライベートな部分を聞かせてください。
鳥居さんは気分転換はどうしていますか?
 
鳥居:私は過ぎたこと、昨日までのことに興味を持たず、
ほとんど引きずることがありません。
 
興味があるのは今日と明日のことだけ。
食べたいものを食べたら、もう気分転換できていますね。
あと、時間があると自分でも絵を描きます。
 
ロズリン:さすがお母様が画家というだけあって、
ご自身も絵を描かれるのですね。
お忙しそうですが、どのぐらい寝ていますか?
 
鳥居:実はあまり寝ないんです。
普段は3、4時間しか寝てないですね。
人間はどんなに生きても100歳ぐらいが寿命ですが、
でも私は欲張りなので300歳ぐらいまで生きたいと思っています。
その100年の時間の使い方を濃くしたいので、
眠る時間がもったいなくて。
 
ロズリン:よくわかります。
私も眠るのがもったいないと夜中もあれこれやってしまって。
だんだん体があまり眠らなくても、慣れてくるものですよね。

 
鳥居:そうですね。
私は、人間は絶対に死ぬものだから、
人生は限られている、ということを常に念頭においています。
そうすると、時間の使い方が変わってきて、効率的に、
そして思いのままに生きられるように思います。
 
ロズリン:同感です。
このすばらしい活動を、これからもがんばってください。
 
鳥居:ありがとうございます。
今度、ぜひ私どものチャリティーパーティーにもおこしください。
 
ロズリン:はい、楽しみにしています。
 
 
<インタビュー感想>
 
鳥居さんは世界で活躍されていることから、とてもグローバルな考え方を持っており、彼女の考え方や行動力はとても魅力的です。楽しくお話を伺うことができました。
 
鳥居さんと私は同じ幼稚園経営をしていたという共通点がありますが、彼女の素晴らしいところは、幼稚園教育を発展させ、教育の一環で行っていた子供たちによるボランティアを発展させ、子供が子供を支えるといった「子供世界地球基金」の仕組みを作ったことです。
 
また、NPOというのは立ち上げはできても資金の面で継続が難しく、その多くは長続きしません。しかし、鳥居さんの「NPO法人子供地球基金」の活動は今年で26年と継続しています。子供の絵を貸すなどし、ここ数年黒字で活動ができています。妥協せず、自分の意思を貫く彼女だからこそ、できたことだと思います。
※子供地球基金は多くの企業、個人の方にご支援を頂き、近年では資金調達も過去に比べると活動費を賄えておりますが、多くご寄付を頂いた分、活動を多く行い、支出が出ます。非営利の活動ですので「黒字」というのが正しい表現か、微妙です。
 
私たちサンギは、今年で40周年となりました。40年を迎えられたのは、止まることなく研究を進め、より良い製品を提供していくことでお客様に喜んでいただく、WINWINの関係が、サンギも少しは築くことができたからだと思っています。50年に向け更によい企業を目指していきます。
そのためには私たちも、鳥居さんの例に倣い、これまで以上により濃い時間を過ごせるように、意識しないと!皆さんも是非、あきらめることなく自分の意思を貫いてくださいね。



<鳥居晴美さんプロフィール>
 
●NPO法人「子供地球基金(Kids Earth Fund)」代表
http://www.kidsearthfund.jp/ja/
●ファッションブランドRomyda Keth日本総代理店「FENTON」 代表
http://www.fenton.jp/ 
「株式会社イスト」代表取締役社長
 http://ist-tokyo.jp/

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「NPO法人子供地球基金」イベント情報
 
KIDS EARTH FUND 9/4(木)ファンドレイジングパーティ
子供地球基金は2014年9月4日(木)、グランドハイアット東京にて、
ファンドレイジングパーティを開催致します。
今年は布袋寅泰氏がボランティアでご参加下さり、演奏して下さいます。
収益金はキッズアースホーム東北、ベトナム、カンボジア、
クロアチアの子どもたちの為に役立てられます。
 
日時:    2014年9月4日(木) 午後7時
場所:    グランドハイアット東京 3階 ボールルーム
ドレスコード:    ブラックタイ
チケット:    ¥30,000
お申し込み: http://www.kidsearthfund.jp/ja/goods.php
誠に勝手ながら、定員になり次第締め切りとさせて頂きますのでお早目に
お申込み下さいませ。お振込をもって正式なお申込みとさせて頂きます。
ご不明な点は子供地球基金(03-5449-8161 info@kidsearthfund.jp
までお問い合わせ下さい。
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子供たちの絵が使用されたグッズの一部は子供地球基金の
サイトで購入できます